弊社では草物の帽子を手編みで製作しています。
簡単に説明すると、
材料の仕入→茹でる→乾燥→染色→乾燥→鞣す→草の幅を揃える→カットする→編む→縫製→型入れ
という流れになっています。
まず仕入れた材料の草に付着している油や汚れを落とす為に茹でていきます。
茹でた草を天日干しで乾燥させ、染色します。
染め上がりの色を見て濃くしたい場合は乾燥→染色を繰り返します。
草の種類によって硬さが違うので、編みやすくする為に手作業で揉みこんで柔らかくします。
草の幅も違うので統一させる為に、一本一本、手で裂いて幅を揃えていきます。
幅が揃ったら次は長さを均一にカットし、編み工程に入っていきます。
てっぺんから編んでいき木型にはめて形やサイズを確認しながら、少しずつ編み込んでいきます。
編地が完成したら、まずブリムを整えてからプレス機でクラウンを型入れします。
型入れ後、ヘムと呼ばれる部分をカットし、あとはミシンで丁寧に仕上げていきます。
その後、形を整えて完成です。
お客様のご希望のデザインにより、かぎ針などを使用し編み込む技法もあります。
草物の帽子だけでなく、ニット帽や釣りで使用する「タモ網」なども手編みで製作しております。
材料が天然物の為、時期や天候によって仕入れが困難な場合もあるので
ご検討中のお客様はお早めにお問い合わせをお願い致します。
弊社では「エシカル(ethical)」「フェアトレード(Fair Trade)」を大切にしていきたいと考えています。
商品が一つ出来るまで、多くの時間と技術を必要とします。
デザインにもよりますが、ベテランの職人でも1日1ヶ~2ヶぐらいしか編めません。
全ての工程を含めると一つの製品が仕上がるまで早くて1週間ぐらいかかります。
複雑なデザインやタモ網など、高度な技術が必要な商品は数週間~数ヶ月かかることもあります。
編み込む材料が細ければ細い程、編み込む本数と密度が増え、時間と技術が必要なので当然高価なものになります。
フェアトレード(公平な価格での取引)は、発展途上国で暮らす人たちの働く機会や、安定した収入につながります。
最近では手編みが出来る熟練された職人がどんどん減ってきており、後継者不足になっています。
私たち大喜商会では技術や技法を次の世代へと受け継いでいける環境を作っていきたいと考えています。